長いです。
お料理の写真ないです。
「片折」さんへ伺ってきました!
「つる幸」さんの2番手でいらして
その後「かなざわ 玉泉邸」の料理長として1年目でミシュラン☆を取られた方です。
このたび、独立されて「片折」を開業なさいました。
北國新聞文化センターお料理教室の先生お2人に誘っていただきました。
お2人は、片折さんご夫妻と10年来のお知り合いですので
一見(いちげん)のわたしも、臆することなくお席に連なることができました。感謝です。
お食事のお写真はNGですので
初めのカウンターとカウンターから見える中庭だけ。
カウンターは、石川県の県木「あて」の一枚板です。写真では見えませんが、椅子はデンマークのアンティークをリペアしたもの。床は、金沢城の石垣に使われている「戸室石」でした。この時点で・・・・すでにハイテンションでした。
まず、若い衆がカウンターの内側で「鰹節」を削り始めました。しゅっ!しゅっ!って、小気味いい音が響きます。特別に作ってもらっている「枕崎の鰹節」なんだそうです。わたしたちが物欲しげに眺めていたら…小皿に少しお味見させてくださいました。ふわぁ~~~っと香りました。とっても薄いのに、味が濃い! 削りたての鰹節でした。
お水を入れて下さった薄いグラスは18世紀のイギリスのアンティークだそうです。
できたての「ごま豆腐」出ました。うっとりのなめらかさです。
カウンターに、大きなアワビがのりました。能登島の海女さんが今朝獲って来てくれたアワビです。大将は、おしゃもじでくるっとはがして胆をはずし、いったん厨房へもっていかれます。戻ってこられると、怖いくらいの切れ味の包丁で薄くそぎ切りなさいました。(お造りにしては薄すぎる)っと思いながら、包丁使いに見惚れました。
ほどなくお椀が運ばれてきました。蓋を取ると、ものすごい蒔絵が!アワビのお椀でした。信じがたいほどの深いお味に・・・言葉もありません。そしたら、大将が「山で汲んできた水にアワビ入れただけです」とおっしゃるのですよ。えっ!塩さえ入っていないそうです。青柚子のすりおろしだけでした。これって、素材を知り尽くしていて見極めるヒトのこさえるお椀だと思いました。アワビをどれくらいの厚さに切るかお湯に何秒入れるのか単純なようで・・・・全然単純じゃないです。
次は、何かの白身がまな板にのりました。包丁の端から端まで使ってそぎ切りなさってお皿に並べてくださいました。九谷作家の2代目須田青華さんのお皿に、透けるように盛られたお造りは七尾産のまこがれい。目の前で若い衆が安曇野のぶっといわさびをすりおろしてくれて、それと、もみ海苔(有明産海苔 お醤油味)が添えられてました。まこがれいに、もみ海苔とわさびのせて巻いていただきました。ほぉ~~~(ため息)
お造りもう1種は、富山新湊の大きな「ぼたんえび」。大将がささっと殻をむいてくれて、頭に近い方はお造りで出てきました。添えてくださったのは、「角花さんのお塩」でした。このお塩・・・・・買えないんですよ。(わたしは、塩フリークです)大将でさえ、「1年待ち」だったそうです。
こっそり ・・・・この角花のお塩と安曇野のわさびだけで・・・・飲めるわ!
信楽焼「雲井窯」の炙り鉢が登場です。(もちろん特注品)
ぼたんえびの根元の片面だけ焼いてくださいました。炭は備長炭。まったく「バチッ」って飛ばないのです。
次は、熱々の茶碗蒸しが出てきました。卵地の上に黒っぽいものがのっていてわたしは(きくらげかしら?)って思ったのですが(罰当たり者が!)なんと「きんこ」でした。「なまこ」を乾燥させた高級食材です。あまりにも手間がかかるので、今では作る方もなく幻化しています。だしのきいた茶碗蒸しにたっぷりとのっていました。ぷりぷり(^^♪こんなにたくさん食べさせてもらったのは…人生初でした。
もちろん、さっきのぼたんえびの頭・・・焼かれて出てまいりました。
次は、すんごい九谷焼の器に・・・・新たまねぎの煮ものが!コレも「山の水と塩だけ」なんだそうです。ありえん!ありえん!美味しさでした!
大将は、このたまねぎを作られる生産者さんへ通って通って・・・分けてもらえるようになったそうです。「値段はお前がつけろ」と言われたそうです。それって、大将のことを信頼している証ですよね。ちなみに、大将は「市場価格の2倍でいただいています」とおっしゃっていました。さすがです。
おおぉ~~~なんかすごいお肉が!氷見牛でした。(大将は、氷見のご出身だそうです)サーロインかと思うようなサシの入った分厚い「ヒレ」を炭火で焼いてくださいました。柔らかいのですけど、噛むと噛み応えがあって(変な表現ですみません)できれば、いつまでもお口の中にとどめておきたいお肉でした。付け合わせてあった「スナップエンドウ」が実に甘くて・・・(きっと特栽なんでしょうね)
そして今年の「干しぜんまい」の湯葉巻き煮。新物の干しぜんまいって・・・・・絶句でした。よく、油揚げで巻いて信田巻きにされていることが多いのですが湯葉巻きだと、ぜんまい自体の味が際立ちました。
薄~~いはかない感じのグラスに「じゅんさい」入っていました。珠洲の「じゅんさい」だそうです。(珠洲で「じゅんさい」採れるなんて知りませんでした)大将が、珠洲で見つけてきた食材の一つだそうです(出荷は今年で2年目だとか・・・)ひとつひとつが大きくてびっくりでした。ちゅるん♪あ~~~~~、もっと食べたかった・・・・
信楽焼のカバーがかかったカセットコンロが持ち出されてきて京都のウエストサイド33の打ち出し鍋がのりました。(ああぁ~~しゃぶしゃぶだぁ~~~!)と、期待してわくわく見ておりましたら大将が、いりこだしの中で小松菜をゆらゆらいりこは「燧灘ひうちなだ」のものだそうです。お次は、のどぐろを「のの字」を書くぐらいくぐらせて器にいれてくださいました。一人分ずつ仕立ててくださって「お熱いうちにどうぞ」って。のどぐろが!のどぐろが!「アミノ酸が活性化しました」っていう具合でした。幸せぇ~~~~~♪
女将さんが、↑さっきのコンロに焙烙をのせて、生のお茶を焙じ始めました。えっ!お茶まで焙じてくださるんですか!極上の棒茶いただきました。
雲井窯のごはん鍋出てきました。わたし達の時間に合わせて逆算して、玄米を精米してくださったそうです。(お米は、大将のお父様作の氷見米)一文字によそってくださいました。ごはんのお供は、九州の天然うなぎとおこうこ。もずくのお味噌汁(お味噌は、大将作)ご飯をおかわりして大満足。
お食事の折敷が下げられた時に懐紙に今日のお箸とお持ち帰り用の袋が出ました。なんか使いやすいお箸だと思っていたんですよ。「かつら」でできているそうです。ついでに、「さるや」さんの「楊枝」も一ついただいてまいりました。 
デザートは2種。今作ってくださった「ラムレーズンのアイスクリーム」なめらかで、舌の上ですっととけます。うっとりぃ~~~~アンティークのグラスも素敵!
またしても、今作ってくださった「わらびもち」まな板の上で、富山八尾の「きな粉」をふって切り分けてくださいました。葛粉じゃなくて、希少な本物の「わらび粉」でっせ!黒蜜もとろ~~~~り!きゃぁ~~~~~♪まな板に残っていた端っこも・・・・もちろんねだっていただきました!
もう!もう!大満足でした。
大将のお料理への姿勢に感動でした。「店を開くにあたって、すべて自分の満足するものを揃えようと思ったんです」大将は、静かに語られました。すべての生産者の元へ行き、信頼関係を結んで来なければとても仕入れられないモノばかりです。「先輩方のご縁で紹介していただきました」と謙遜されてましたけど大将のお人柄とお料理への愛でしょうね。
連日早朝七尾の市場で仕入れをし、田鶴浜の「藤瀬の霊水」を汲んで戻ってこられるそうです。
技を見せるのではなくてあくまでも素材によりそう感じのお料理でした。できるだけ余計な手を加えずでも、素材を生かす最大限の努力を惜しまず。
器や備品はいつかお店を開くときのためにと10年以上前からご夫婦で集めていらしたそうです。どれもどれも本当に素敵でした。
勉強になりました。
今日お誘いくださった2人の先生と片折さんご夫妻に心よりお礼申します。
ぜひまた伺わせていただきたいです。
最後の1枚お料理の写真はあかんかったんですが大将が、盛り付けの度にお菜箸を洗ってらした器です。
その所作が、本当に美しいなと思いました。後でお聞きしました。魯山人の「灰皿」なんだそうです。なるほどね・・・・・・
あまりにも感動だったので、長々と語ってしまいました。
ここまでおつきあいくださってありがとうございます。(ぺこり)
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